2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

東方幻想今日紀 六十話 『五』

「んっ・・・。」 目が覚めた。頭がぼんやりする。 一体どれくらい眠っていたんだろうか。 彼我さんにも会うことは無かった。 多分、向こうの意思で会えたり会えなかったりするのだから、 向こうが会いたがっていないのだろう。ますます異変の黒幕のような気…

東方幻想今日紀 五十九話  妖怪化への恐怖

「うそっ・・・・なんで・・・?」 「落ち着くのよ。すぐどうこうなるものじゃないんでしょ?」・・・俺の右腕には間違いない、あの刻印が入っていた。 命蓮さんより一少ない数字が打ち込まれていた。命蓮寺にいた時はこんなの無かったのに・・・。「パチュ…

東方幻想今日紀 五十八話 刻印の「五」

大図書館に静かに響くお互いの呼吸音。 そして、片方の呼吸の音はだんだん大きく浅くなってきている。・・・そう、その片方は今机にだるそうに突っ伏している この図書館の主パチュリーさんだ。喘息持ち。・・で、喘息持ってるのなら あんな文章量一気に読ま…

東方幻想今日紀 五十七話  喘息お姉さんの読み聞かせ

「・・ここに掛けて。」 「あ、ありがとうございます・・。」魔理沙さんが清清しいほどの勢いで窓を破って出て行った後、 俺は本来の目的を果たす為にパチュリーさんに話しかけた。俺が用があると言ったら、パチュリーさんは 図書館にあるテーブルまで案内し…

東方幻想今日紀 五十六話  思い切って撃ってみようぜ

あの泥棒のもとを離れ、俺は本の山に駆け寄っていた。・・・そう、パチュリーさんがいるという本の山。 倒れた本棚の下に大量の本。 不規則に本が積み重なっている。その山の高さは2mはある。・・本当にこんなところに人が入っているのか・・? だとしたら…

東方幻想今日紀 五十五話  溢れる本への思い切った魔砲

さて、困った・・・。今俺は紅魔館の図書館にいます。 その図書館のどこかの本棚が倒れています。 その本の中に探している人がいるのです。そう、倒れた本棚を起こして、本を払いのけて・・・ あなたが助けてくれたんですか・・? ええ、勿論です。 ありがと…

おまけ リア君を格闘ゲームのキャラにしたら

リア君を東方格闘ゲームのキャラクターにしたら どんなカタログスペックになるのか?・・・こんな感じになります。 特性1 驚異的な悪運 攻撃を受けて体力が0になっても95%の確率で1残して耐える特性2 みんなの的 相手から狙われやすい体力 ★ 攻撃力 ★★★★★★☆…

東方幻想今日紀 五十四話  本、本、本、知識の塊、本、本、本

「ここが大図書館です。では、 私はこれで失礼しますね!門にいますので!」大きな扉の前に案内されるなり、 美鈴さんはそそくさと戻ろうとした。「あ、待ってください!」 「えっ?」俺には・・言わなきゃいけないことがある。呼び止められた美鈴さんは困惑…

東方幻想今日紀 五十三話  洋館にて、結果オーライ

「・・んっ・・・。」・・綺麗なタイル詰めの天井・・? 視界の先にはレースカーテン。さっきの門番さんの顔。 どこかで見たような紺の髪の少女。背中には翼。どうやら俺は何故か豪華なベッドの上で寝かされていたようだ。「気付きましたか?」 「・・あら、…

東方幻想今日紀 五十二話  頭の足りない門破り

「・・さあ、始めましょう。」「・・そうですね。しかし、ただ戦っては 殺し合いになってしまいます。それは良くありません。 だから規定を設けましょう。 あくまでも私はあなたを追い返すだけですから。」門番さんは毅然と言う。 「規定ですか。こちらで決…

東方幻想今日紀 五十一話  門前の懐古

「・・しかし、随分と男らしくないんですね・・ 刀で戦うつもりでしょう・・?」少しあざけるようにその門番さんは言う。そんなの、決まっている。 「俺は、これで行きます。」 「!?」俺は刀をそっと地面に置いた。 そして、両の手を軽く目の前に出し、構…

東方幻想今日紀 五十話  とんぼ返り

湯飲みを戸棚に戻した後、客間へ戻った。客間にはやはり命蓮さんがいて、 さっきとは違う本を読んでいた。 どうやら純文学のようだ。一瞬でも官能小説とかだったら面白いな、 とか思っていた自分が恥ずかしい。そういえば高僧だったね。 「おかえりなさい。…

東方幻想今日紀 四十九話  断られると燃える

「・・あ、あんたここの人でしょ?」 「ええ、そうですけど・・・。」その玄関にいる紅白衣装の巫女さん(?)に近寄ると 彼女はやはりぶっきらぼうな口調で訊いて来た。良く見ると巫女(?)衣装なのに腋を出している。 しかもフリルだらけだ。 ・・何とい…

東方幻想今日紀 四十八話  背中にガラス片が刺さったところで痛くないよね

「ただいまー。」 「お疲れ様です。どうでした?」青い頭巾がチャームポイントの一輪さんが 広間でお茶を飲んでいた。一輪さんにもすべて伝えてある。彼我さん以外のことだが。 彼女とは既に打ち解けており、タメ口で話せる仲だ。 彼女は敬語の方が落ち着く…