2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

東方幻想今日紀 八十八話 懐かしい面影

寝転がろうとして頭を後ろに倒したら 切り株は受け止めてくれなかった。 視界には反転して夕焼けの空と 草原が逆転している世界が映っている。この体勢、実は首と喉が痛い。 ナズーリンが横でそれを見て笑っている 様子が見えないながらもなんとなく感じ取れ…

東方幻想今日紀 八十七話  懐古と再開

俺達は薬の材料、強いてレベル分けをするなら一番低い区分、 主に薬草を捜しにナズーリンと妖怪の山に来ていた。 今は妖怪の山の麓、天気は絶好の快晴。 白い千切れ雲がちらほらと空に点在している。 ・・・そう、ここは俺が初めて幻想郷に来た時の場所。 俺…

東方幻想今日紀 八十六話  増え続ける刻印の犠牲

俺とナズーリンはあの後命蓮寺に一旦戻ることにした。勿論目的は現状確認だ。それが終わったらある考えを実行する為に 薬の材料をナズーリンと探しに行く予定だ。 命蓮寺に俺が帰ると皆心配してくれたみたいで、 会う度に皆口々に良かった、などの言葉を掛け…

キャラクター能力詳細(リクエスト)

リクエストがあったのでネタバレにならない程度に 能力詳細をあげていきます^^ リア 心が通じた者の能力を強化する程度の能力 「心が通じる」の定義はネタバレになるため割愛。 その能力の正体は一言で言うと能力の「拡大解釈」。つまり、 ・多用途になる …

更新について

キャラクター紹介は完成するまでは割と細かく更新するので もし良かったら見ていただけると有り難いです^^キャラクター紹介の冒頭に更新履歴掲載します。

東方幻想今日紀 八十五話  ふしぎなくすり(の材料)

俺は一晩お世話になった博麗神社から離れ、 田舎の田園風景を眺めてながら歩いていた。 丙さんが生きている事もわかった。 自分も何とか無事だ。 今やることは一つ。 自分と丙さんに使った特効薬の材料を集めてくること。丙さんの分は勿論、恩返しという形で…

東方幻想今日紀 八十四話  五欲+aの巫女さんの神社で

「・・はっ・・?」 目を覚ますと木の板張りの天井が見えた。 ・・俺は寝てたのか・・? 見慣れた命蓮寺の天井・・・にしては違和感を感じた。 まず部屋の雰囲気、匂いも違っている。布団も違う。不審に思って辺りを見回すと 障子張りの小さめの部屋だったこ…

東方幻想今日紀 八十三話  五つ首、三十五の刃

淡い月夜に七つの影。 二人を取り囲む同じ姿の五人。 赤い帽子の少女は胸に大きな創があり、 苦しそうに片目をつぶって肩で呼吸をしていた。 いくら強いとはいえ丙さんを これ以上戦わせるのはかなり無理がある。それでも彼女は立っている。戦っている。 こ…

東方幻想今日紀 八十二話  譲れないもの、譲るもの

月夜の中、瓦礫と大量の木片、 一人の馬鹿が作ったクレーターを 背景にして激戦が始まろうとしていた。 蒼い刀を左手に持ち替えた青年と、一見幼い少女。 二人の視線の先には四本の刀を手に持った犬耳の青年。 そして、 「・・・さて、リアよ。聞こえておる…

東方幻想今日紀 八十一話  血の夜の幕開け

「・・・うーん、怯えきっちゃっていますね・・。」俺と正対してる垂れた犬耳の青年は顎に手を当てて 物憂げに俺を見つめた。 どうしてこんなにこの人が怖いんだろう。 優しい顔立ちなのに、優しい声なのに・・・。 全身から刺す様な大量の汗が出てくる。 こ…

東方幻想今日紀 八十話  忍者だったら死んでる

「・・・!?」 刀を持って命蓮寺の外に飛び出すと、 ぼんやりと遠くに大小の青白い明かりが見えた。 それも一つや二つではない。 ・・とても数え切れない。 数百、数千はあるだろうか。 ふと嫌な憶測が頭の中によぎる。 ーーーこの光が敵の数だとしたらーー…

東方幻想今日紀 七十九話  Let us break on ! !(無礼講)

「・・・どうした?今日は呑まないのかい?」 「・・・うー・・。」 宴会二日目。もとい最終日。 お猪口を前にして俺は苦々しい顔を浮かべていた。 もう司会という堅苦しい役職は存在せず、 顔見知り、付き合いのある者のみで宴会を開いていた。 ・・・今お…